ToiTechを通じて開発途上国に衛生的なトイレ空間を

私たちは、少なからず一日一回はトイレに行くと思う。筆者はトイレで用を足していると、忙しい日々を忘れてホッと一息ついてしまう。世界トイレ機関によると、一生涯でトイレに費やす時間は、約3年間分だと言われている。

日本には当たり前のように備え付けのトイレシャワーがある。しかし、東南アジア・南アジアでは、日本で使われているようなトイレシャワーがないのだ。その理由はトイレシャワーが高額であることや、トイレにコンセントがないからである。また、それらの国ではトイレットペーパーを使う文化がないため、人々は排泄後にハンドシャワーや手桶などを使って洗浄している。特に手桶の場合は手に菌が付着しやすく病気になってしまう可能性がある。石鹸で念入りに洗浄すれば病気になるリスクは軽減できるが、ただの水洗いでは菌は手にほとんど付着したままなのだ。また、汚水が床などに飛び散り、トイレが不衛生な状態になっている。

 

東京工業大学の学生である田代尚己さん・古橋知樹さん・大野響子さんは発展途上国にトイレシャワーを普及させる活動を行なっている。(2017年3月現在)彼らはターゲットを手桶でお尻を流している人々に絞り込み、手動式トイレシャワーの「ToiTech」を開発している。その機能はTOTO登録商標であるウオシュレットとほとんど同じだ。しかも、電気がないところでも使えるのでインフラが整っていない地域でも対応可能である。そして先日、田代さんたちはToiTech をインドの田舎町にあるトイレに現地のNGO さん協力のもとで試験的に設置してきた。その家のトイレでは当然手桶を使っている。また、そこはインフラも整備されていない地域でもある。

このように彼らは、手桶の代わりにToiTechを設置することで、先ほど挙げたようなトイレの衛生状態を改善していこうと考えている。

日本は世界的に見ても衛生面の質が高いと言えると思う。しかし、そんな環境で育ってきた私たちには想像しづらい衛生問題を抱えている国もあるのだ。そういった実態があることを私たちは知っておくべきなのではないだろうか。