世の中から“関係ない”をなくす。WORLD FESTIVAL Inc.が目指す世界。

世の中から関係ないをなくす
それが WORLD FESTIVAL Inc.のミッションだ。 私たちは無意識のうちに世の中で起こっている様々なことを 「自分事」かそうでないかを判断して、自分に関係のないもの を意識しなくなっている。この行動・意識こそが、あらゆる問 題を生み出す根源になっていることに、私たちは気付いていない。WORLD FESTIVAL Inc.はエンターテイメントを通して世の中の関係ないという意識を無くすことを目的としている企業だ。 本日は代表取締役の近藤 祐希 さんに WORLD FESTIVAL Inc. 行っている事業や目指す社会の姿についてお話を伺った。
まずは、世の中から関係ないを無くすための取り組みとして、 WORLD FESTIVAL Inc.が行っている事業について教えていただ けますか?

私たちは「世の中から”関係ない”意識をなくす」をミッションに、 エンターテインメントを通した社会問題解決への提案を様々な形でさせていただいていま す。国、宗教、文化、生命、自然、あらゆるボーダーを超えて、一つ一つの存在の大切さと関 係性を伝えていきながら、世界をつないでいくことで、みんなが支えあって協力しあって 生きいける社会を作りたい。 そして、環境・貧困・紛争・差別・格差などの社会問題が生まれない社会を作り、一人一 人が人生をより豊かに生きていってほしい。そのために、世界中を”かけはし”としてつな ぐ存在になること、それが私たちの夢です。業務としては、NPO/NGO/社会企業など、社会問題解決に向けて活動する組織専門の映像 やクリエイティブを通したコミュニケーションのお手伝い(提案・制作)を国内外でさせ ていただいています。 本業務を通して、多くの人に世界の様々な状況、出来事、存在をポジティブな形で届ける 機会を作っています。また、発展途上国の子供たちの選択肢・視野を広げる活動として現地でお祭りプロジェク トを行ったり、現地の子供たちの才能・可能性を作品にして販売するWORLD FESTIVAL L ABELという活動なども行っています。
世の中の課題や現状をわかりやすく、ポジティブな形で知ってもらうツールとして、また、クライ アント様にとっては複雑な活動の状況や背景、想い、夢みる世界を伝えるツールとして、映像をは じめとした様々なクリエイティブの提案をしています。お祭りプロジェクトは、主に発展途上国を舞台に、子供たちが幼少から広い世界に直接繋がり、 それぞれの視野や可能性、選択性を広げることができる機会として、様々な国で現地の機関や団 体、企業、大学などと連携して実施しています。アートやエンターテイメントを通して楽しい記憶 の中で自発的に経験すること、視野を広げることで身の回りの現実に対して考えや疑問を持つこ との大切さ、多様な文化や価値観を受け入れることをとても大切にしています。WORLD FESTIVAL LABELは、世界中の様々な人たちの才能・可能性を発掘し、商品化、販売し ます。音楽・写真・映像・アート・プロダクトなどの形を通して、その背景や現状、魅力、存在を 知り、つながってもらいたい想いがあります。クリエイター、それを受け取る側、関わるみんなが フラットな関係でつながれる場所になってほしいと考えています。

さて、「世の中から関係ないを無くす」という目的について、なぜこのような目的を設定したの か、その背景にある考えを詳しくお聞かせ願えますか?

私は、幼少から高校卒業までをアメリカで過ごしました。人種的にマイノリティだった私は、石を 投げられたり、のけ者にされたり、また他の黒人やヒスパニック系の子への差別なども目の当た りにする機会は日常的でした。もちろん、中にはいい子もいたし、音楽をきっかけに、その後は たくさん友達もできて楽しく生活していました。また、高校進学でニューヨークに引っ越した直 後に、9.11同時多発テロ、そしてイラク戦争の勃発もとても身近な経験でした。子供ながら、世 間に対して「なんでそんなことするんだろう?」という疑問だらけでの生活でした。オレゴン州の大自然で育ち、自然とのつながりの大切さへの関心から、大学で日本に帰ったのち 環境問題の勉強を始めますが、周りの人が「俺には関係ないから」と中々話を聞いてくれない現 状に直面しました。「本当は関係しているのに、なんでだろう?」とまた疑問が膨らみました。 その解決策として、環境をテーマにした音楽フェスを種子島で開催したり、大学構内で絵だけで リサイクルのストーリーを表現した分別用の少しポップなポスターを貼る活動を実施してみたり、 映画「スラムドッグミリオネア」を見た際にインドのスラム街の子供達の状況を知って自から調べ だす経験など、エンターテイメントで伝える重要性を感じました。また、これは、あらゆる社会 問題にも通じているのではと考えるようになりました。私は、多くの人たちが、遠い国のこと、小さなこと、中々気づきにくいことに少しでも関心をも ち、自分にも関係あることだと気づいてもらえる、あるいは考えてもらうことで、社会問題や戦争 を生まない社会をみんなで作っていけると思っています。

もちろん、すべての問題を自分事にするというのは難しいと思います。ただ、例えば、外国で地震 が起こった時、もしその国に大切な友達や家族がいたり、一度行ったことがある、あるいは何か しらの形で関わったことがあれば、人より少し知っていたり、自分とのつながりを感じている分、 単純に心配したり気遣ったりすると思うんです。単純にこういうことが大切だと考えています。

 

これまでの経験で、特に深刻だと考じた問題はありますか?? 

これまで様々な国や場所に行き、特に根深く絡まり、その他問題の根源としても大きくつながっ ていると感じるのは、格差と差別の問題です。例えば、フィリピンでは広がる経済格差のため、スラムで生活する人たちと、フィリピン大学に通 えるような将来国を背負って立つ裕福な人たちは、人生で一度も接触したことがない、ことがよ くあるそうです。生活する環境や背景が違うためある意味当然かもしれませんが、国の本当の現 状や痛み、気持ちを知らない人が上に立ち、政治や経済を支えるとなるとどうなるか。おそらく 自分たちの知っている範囲の中の知識と考えを基準にしてしまい、本質を見失ってしまうのでは ないかと思います。逆も然りで、貧困層の人たちの視野や選択肢が一向に広がらず、政治の選挙権 を売ってしまったり、最悪のケースとして子供が幼少ながら空腹をしのぐためのドラッグが生きる 目的になる傾向も数多くあるそうです。立場の差が開いていくと、お互いを理解したくても益々できない環境ができてしまう。この状況 では、貧困はいつまでたっても解決しないし、そこに連鎖する形で、環境汚染や廃棄物処理など の問題も併発して深刻な環境問題へと発展する上、食料や雇用、差別、教育の問題も深刻化し、 さらに格差が広がっていく悪循環にあります。他の東南アジアはもちろん、アフリカ諸国でも、 とても似たようなことを感じました。これは先進国と途上国の関係にもとても似ているかもしれません。現状や状況を知ること、それ について何ができるかを考え、具体的なアクションができる機会を増やすことが、お互いを関係 ある存在として認識できますよね。一緒に解決できる関係性を育むことが、課題意識や貧困層の 自立にもつながり、少しずつ解決に近づけるのではないかと思います。そして、問題を作ろうとす る人は減っていけると思います。

では最後に、WORLD FESTIVAL Inc.が活動を進めていく上で重要視している考えに ついて教えていただけますか?

ポジティブな形、またエンターテイメントの「楽しい」、ポップさを通して感じてもらうことを大 切にしています。また、より自分ごとになるための「余白」を作ることも重要だと考えています。全てを説明しすぎて、押し付けたり、また頭に知識としてのみ届けるのではなく、心に直接届くよ うな「感じる」表現を通して届けたいと思っています。まずはポップな形でわかりやすく、魅力的 なところへの関心として受け入れていただきたいです。イメージがわくと、その後の難しい話や、 複雑な状況も頭に入って来やすいと思っています。

そのため、映像は、説明的ではなく自分が映像世界に入り込んで疑似体験をしてもらうことで感 じてもらいたいと思って作っています。少し疑問が生まれたり、あれはなんだったんだろうと後 で自ら調べてみたり、そういう自発的な行動につながってもらうことが大切だと思っています。お祭りやレーベルでも、私たちは場と機会を提供するだけで、参加者それぞれがその場で自分で 考え、決めて、行動することが大切だと思っています。それぞれのペースや形で、視野や可能性を 広げてもらいたい。何もしなくてもいい、その場にいるだけでも何かしらの空気や雰囲気を感じ ます。それはとても大きな経験です。余白を作ることで主体的な行動につながるよう工夫していま す。そして、その瞬間をどれだけ濃くできるか、どれだけ世界を広げることができるかということ を重視しています。この世の中に一つとして意味のない存在はありません。そして、一つとして関係無いものは存在し ません。すべてが絶妙なバランスで支えあっているからこそ成り立っているのがこの世界の本質だ と考えています。一人一人、一つ一つの存在や命がどれだけ大切で尊いものか、愛すべきもので問 答無用で受け入れるべきものかを、これからも伝え、つなげていける存在になりたいと思います。現在の子供たち、これから生まれてくる子供たちが「この世界に生まれてきてよかった」と感じ てもらえる、そんな希望のかけはしとなり、世界中をつないでいくこと、世の中から「関係ない」 を無くすミッションを突き進んでいきたいです。

今回のインタビューを通して「関係ない」という意識が、私た ちの生活の中で当たり前のように定着していることの危うさ を感じた。「関係ない」を無くして社会の問題を共通のものと する WORLD FESTIVAL Inc.の活動に今後も注目していきたい。WORLD FESTIVAL Inc.はWebサイトFacebookも公開中。是非チェックしていただきたい。